アメリカに資産を保有する方が亡くなった場合、「プロベート」という、煩瑣かつ相当な費用と時間が求められる手続を経て、資産の所有権移転を行う必要があります。しかし、不動産は「TODD」、預貯金は「POD」といった制度を活用することで、手続きを簡便にすることが可能です。
TODDが使えない州ではプロベート手続を受け入れざるを得ないのでしょうか? そうではありません。TODD以外にも、不動産についてプロベート手続きを回避できる法的手段があります。
ちなみに、「遺言(Will)を書いたからプロベートを免れることができた!」と勘違いしないようにして下さい。プロベートは、遺言があってもなくても発生する手続です。遺言はあくまで遺産の分割方法などを示したものであり、プロベートを回避する効果はありません。遺言とTODDとはまったく別物であることをぜひご認識ください。