家族が亡くなった後、故人のパソコンやスマートフォンのデータに遺族がアクセスできなくなるなど、デジタル機器をめぐるさまざまな問題が生じている。
残されたデータは「デジタル遺品」と呼ばれ、写真、日記、住所録、金融取引の履歴など多岐にわたる。トラブルで最も多いのは、データの閲覧に必要なIDやパスワードが分からないケースだ。
若い人が急に亡くなり、遺族が対応に苦慮する例もある。高齢者だけの問題ではない。
ドイツでは故人が残したフェイスブックへの投稿について、個人情報の保護を理由に遺族が閲覧を拒否され、その是非が裁判で争われた。内容を知りたいという遺族の訴えが最終的に認められたが、日本でも同様の問題が起きる可能性がある。